○広島中央環境衛生組合外部公益通報に関する要綱
平成21年10月1日
訓令第5号
(目的)
第1条 この要綱は、公益通報者保護法(平成16年法律第122号。以下「法」という。)の規定に基づき、外部の労働者からの公益通報を適切に処理するため、本組合が講ずべき措置等に関し必要な事項を定めることにより、公益通報者の保護を図るとともに、事業者の法令遵守を推進することを目的とする。
(1) 外部の労働者 事業者(法人その他の団体及び事業を行う個人をいう。以下同じ。)に使用される労働者(労働基準法(昭和22年法律第49号)第9条に規定する労働者をいう。以下同じ。)、事業者に役務を提供する派遣労働者(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(昭和60年法律第88号)第2条第2号に規定する派遣労働者をいう。以下同じ。)及び請負契約その他の契約に基づいて行われる事業に従事する労働者をいい、広島中央環境衛生組合における法令遵守の推進に関する要綱(平成21年訓令第17号)第2条第1項第2号に規定する者を除く。
(2) 外部公益通報 外部の労働者が、不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的でなく、その労務提供先又は当該労務提供先の事業に従事する場合におけるその役員、従業員、代理人その他の者について通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしている旨を、当該通報対象事実について処分(命令、取消しその他公権力の行使に当たる行為をいう。以下同じ。)又は勧告等(勧告その他処分に当たらない行為をいう。以下同じ。)をする権限を有する組合の機関に通報することをいう。
(3) 組合の機関 地方自治法(昭和22年法律第67号)第2編第7章の執行機関として組合に置かれている各機関の職員であって法令により独立に権限を行使することが認められた職員をいう。
(4) 法令 法律、法律に基づく命令(告示を含む。)、条例、規則、規程等をいう。
(5) 所管課 通報対象事実に関する処分又は勧告等の事務を所掌する課等をいう。
(6) 外部公益通報者 外部公益通報をした労働者をいう。
(7) 通報対象事実 法第2条第3項に規定する通報対象事実をいう。
(外部公益通報の相談窓口)
第3条 外部公益通報相談窓口(以下「相談窓口」という。)を総務課に設置する。
2 相談窓口は、法に関する一般的な質問及び外部公益通報に関する相談の受付並びに所管課への取次及び他の行政機関への照会等を行う。
(外部公益通報の受付、措置等)
第4条 外部公益通報は、所管課において受け付けるものとする。
2 外部公益通報は、外部公益通報書(別記様式第1号)、電子メール、ファクシミリ又は面談によるものとする。ただし、明らかに不正の目的でなされたと認める通報及び外部公益通報に該当しないと認める通報は、これを受け付けない。
3 外部公益通報は、実名により行うものとし、匿名による通報は、受け付けないものとする。
(外部公益通報の確認等)
第5条 所管課は、外部公益通報があったときは、外部公益通報者の秘密保持に配慮しつつ、当該外部公益通報者の氏名及び連絡先並びに通報対象事実の内容等について、必要な確認を行い、外部公益通報内容整理票(別記様式第2号)に記録するものとする。この場合において、所管課は、外部公益通報者の秘密は保持されることを当該外部公益通報者に対して説明するものとする。
2 所管課は、前項の規定により記録した外部公益通報内容整理票の写しを総務課長に提出しなければならない。
3 所管課は、受け付けた通報を外部公益通報として受理するか否かを遅滞なく決定し、その受理又は不受理について、外部公益通報受理・不受理通知書(別記様式第3号)により、外部公益通報者に通知しなければならない。ただし、外部公益通報者が通知を希望しない場合は、この限りでない。
4 次の各号のいずれかに該当する場合は、外部公益通報として受理しないものとする。
(1) 通報対象事実について、組合の機関が処分又は勧告等をする権限を有しないとき。
(2) 通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると認められる相当な理由がないとき。
(3) 通報内容が具体性を伴わず、明らかでないとき。
(4) 通報内容が虚偽であることが明らかなとき。
(5) 通報内容が単なる伝聞に基づくものであるなど、その内容について確認することが困難であると認められるものであるとき。
(6) 通報が匿名で行われたものであるとき。
(7) 前各号に掲げるもののほか通報が法に基づく公益通報に該当しないことが明らかなものであるとき。
(教示)
第6条 所管課は、外部公益通報を受理した後において、通報対象事実に係る処分又は勧告等を行う権限が他の行政機関に属することが明らかになったときは、当該行政機関を教示書(別記様式第4号)により外部公益通報者に教示しなければならない。この場合において、当該教示を行う所管課は、法執行上の支障がない範囲において、自ら作成した当該通報に係る資料を外部公益通報者に提供するものとする。
(調査の実施)
第7条 所管課は、必要があると認めるときは、通報された事実について遅滞なく調査を開始しなければならない。
2 所管課は、調査の実施に当たっては、外部公益通報者の秘密を守るため、当該外部公益通報者が特定されないよう十分に配慮しつつ、必要かつ相当と認められる方法により行わなければならない。
3 所管課は、調査が終了したときは、調査結果を外部公益通報調査結果及び措置票(別記様式第5号)に記録しなければならない。
(調査結果に基づく措置)
第8条 所管課は、前条の規定による調査の結果、通報対象事実が確認されたときは、法令に基づく処分その他必要な是正等の措置(以下「措置」という。)を講じなければならない。
(調査結果等の通知)
第9条 所管課は、通報対象事実についての調査結果及び措置の内容を外部公益通報調査結果及び措置通知書(別記様式第6号)により、遅滞なく外部公益通報者に通知しなければならない。ただし、外部公益通報者が通知を希望しない場合は、この限りでない。
2 所管課は、前項の通知を行うに当たっては、利害関係人の営業の秘密、信用、名誉、プライバシー等に配慮しなければならない。
(協力義務)
第10条 通報対象事実に係る所管課が複数ある場合は、各所管課は連携して調査し、及び措置を講じなければならない。この場合において、外部公益通報者に対する通知は、当該外部公益通報を受け付けた所管課が行うものとする。
2 所管課は、外部公益通報に係る事案の処理に関し、他の行政機関その他の公の機関から調査等の協力を求められたときは、正当な理由がある場合を除き、必要な協力をしなければならない。
(記録等の管理)
第11条 外部公益通報に係る記録及び関係資料は、当該外部公益通報に係る事案の処理が終了した日の属する年度の翌年度の4月1日から起算して10年間保存するものとする。
(秘密保持の徹底、利益相反の排除)
第12条 所管課及び職員課に属する職員その他外部公益通報の処理に従事する者(以下「外部公益通報処理従事者」という。)は、当該処理の過程において知り得た秘密を漏らしてはならない。外部公益通報処理従事者でなくなった後も、同様とする。
2 外部公益通報処理従事者は、自らに関する外部公益通報の処理に関与してはならない。
(外部公益通報以外の通報の取扱い)
第13条 所管課は、外部公益通報以外の通報があった場合は、必要に応じ当該通報に係る担当部署及び相談窓口に情報提供を行うものとする。
2 担当部署及び相談窓口は、外部公益通報以外の通報の内容が法令遵守の観点から外部公益通報に準じた取扱いをすべきものであると判断したときは、外部公益通報に準じて適切に処理しなければならない。
(委任)
第14条 この要綱に定めるもののほか、外部公益通報の処理に関し必要な事項は、管理者が別に定める。
附 則
この訓令は、平成21年10月1日から施行する。